02 MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店
札幌市中央区南1条西1-8-2 高桑ビルB2~4F
TEL:011-223-1911
URL:http://honto.jp/store/detail_1570046_14HB320.html
この夏北海道立近代美術館にて開催された「へそまがり日本美術」展。久しぶりに美術館でゆっくりと充実した時間を過ごすことが出来ました。個人的に前々からとても楽しみにしていたこともあり、特に印象深い展覧会となりました。豪華絢爛な美術だけではなく、どこか不格好であったり「ユルい」ものを愛でる独特な感性がある日本人。そんな「へそまがりな感性」から日本美術史を眺めることにより、改めて美術の味わい方や楽しみ方を私たちに提起してくれました。そこで今回は「へそまがり」をテーマにおススメのアート本をご紹介させていただきます。へそまがりな書店員の琴線に触れた本をお楽しみください。
地下鉄大通駅直結の「MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店」地下2階の芸術書コーナーで、書店員さんおすすめの本を紹介する「アートブックフェア」が始まりました!
今年、書店員さんが選んでくださったのは、「へそまがり」をテーマにした書籍たち。2021年の7月~9月に北海道立近代美術館で開催された特別展「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」を見て、ユルいものを愛でる独特な感性がある日本人のへそまがりな感性を楽しめる本を選んだそうです。アートには、くすっと笑えるものもたくさんあります。
パネルで選出本をご紹介しています。
★動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり
著者:府中市美術館
北海道立近代美術館の特別展に行かれた方は、この表紙の「ユルい」絵に見覚えがあるのではないでしょうか。会場では、徳川将軍・家光や伊藤若冲などのユルカワ、ヘタウマな作品のグッズ販売コーナーも人気でしたね!
この本(写真左)は11月28日(日)まで府中市美術館開館20周年記念で開催されている「動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり」展の公式図録です。
ゴーギャン、ピカソ、シャガール、若冲、応挙、光琳、宗達など、動物絵画全183点が掲載され、日本とヨーロッパの動物絵画を比較して紹介しています。ユルカワな動物絵画にきっと癒されるはず!
アートブックフェアのコーナーでは、ユニークな企画展で人気を集めている府中市美術館の過去の展示図録も紹介されています。
★木下直之を全ぶ集めた
著者:木下直之
美術史研究者の木下直之さんが、見世物、祭り、銅像、記念碑、動物園、お城など、著作11作から、ひたすら町を歩いて見つめた風景の集積が紹介されています。どうしても気になってしまったものが写る何気ない街の風景スナップと、説明が面白い一冊。視点を変えると自分の身近にも面白いものがあるかも?と街歩きが楽しくなりそうです。アートは身近にあるかもしれません。
「建築家・藤森照信さんや、美術家・赤瀬川原平さんらの路上観察学会や考現学に興味ある方に是非」と書店員さんはおすすめしています。
★鎌鼬 普及版
著者:細江英公
写真家・細江英公と舞踏の創始者・土方巽との濃密なコラボレーションにより誕生した名作『鎌鼬』。
東京オリンピックでも話題となったコンテンポラリーダンス。日本の原風景とモノクロ写真と圧倒的なパフォーマンス。表現する素晴らしさを感じる一冊です。わざわざ海外からこの写真集を探しに来店されたお客様もいらっしゃったとのこと!
★ABCの本 へそまがりのアルファベット
著者:安野光雅
小学生におすすめの本として紹介されている、安野光雅さんの本。絵本作家や、装幀家としても活躍し、ちくま文庫の装幀も手掛けられています。
「ABCの本」は、だまし絵のような絵でアルファベットが紹介されています。アルファベットも視点を変えればこんなふうに表現できるのか、と大人が見ても楽しめる一冊。アルファベットと絵を額縁のように囲っている、線画の中にも秘密があるそうです。ぜひ親子で不思議な世界に触れてみてください。
札幌市内各所で演劇や音楽ライブ、アート作品展示などを行う「さっぽろアートステージ」。パンフレットも是非お持ちください。