ART BOOK FAIR


紀伊國屋書店 札幌本店

札幌市中央区北5条西5丁目7 sapporo55 1F・2F
TEL:011-231-2131
URL:https://store.kinokuniya.co.jp/store/sapporo-main-store/

芸術書担当 小山 大樹

日ごろ芸術書の担当として働いてると、私たちの日常は思いのほかアートで溢れているのではないかと感じます。インターネットやメディアでの娯楽コンテンツ、街頭広告、有線音楽、パッケージ等々……。それらは確かに商業的ではありますが、見聞きするのに心地よい、すなわちより高い芸術性を目指して制作されているはずです。日常というヴェールに隠されたアートにも、それぞれの歴史があるということを再発見する。当ブックフェアが、その機会の一助になれれば幸いです。


書店の芸術書担当スタッフさんが選んでくれた、芸術の秋におすすめの本を紹介する「アートブックフェア」が、JR札幌駅に隣接する「紀伊國屋書店 札幌本店」2階で開催中です。


エスカレーターで2階にあがり、まっすぐ進んだ芸術書コーナーで展開しています。札幌アートステージのポスターが目印です!


「日常というヴェールに隠されたアートにも、それぞれの歴史があるということを再発見する。当ブックフェアが、その機会の一助になれれば幸いです」と書店員さんがおすすめする4冊はこちら!


パネルのおすすめコメントもご覧いただきながら、本選びも楽しんでください。


★アフロフューチャリズム ブラック・カルチャーと未来の想像力
著者:イターシャ・L・ウォマック

テクノロジー、未来、宇宙と黒人文化が結びついたムーヴメント「アフロフューチャリズム」の解説本。アース・ウインド&ファイアーの衣装やミュージックビデオに見られるような宇宙的ヴィジュアル、「ブラックパンサー」などの映画に見られる未来やSF作品もアフロフューチャリズム的表現といえます。ブラックカルチャーに限らず、映画、音楽が好きな人にも新たな発見ありそうな一冊です。

★教養としての写真全史
著者:鳥原 学

記録から出発した写真が次第に報道・広告・ファッションなどへと役割を広げ、芸術へと進んでいった道筋をたどる一冊。日本だけでなく、東南アジアの写真史や写真シーンも紹介。今は誰でもスマートフォンで気軽に撮影をしてSNSに投稿ができる時代です。「写真」の存在が身近になった今知ると興味深い、写真の歴史や表現について紹介しています。

★戦いの音楽史 逆境を越え 世界を制した 20世紀ポップスの物語
著者:みの



YouTube「みのミュージック」で独自の音楽批評が人気の著者・みのさん。動画では語り切れなかったことや、20世紀のポピュラー音楽史を紹介した本です。ロックだけでなく、幅広いジャンルの音楽の歴史や、ヒットの裏側、マネージャーの手腕など、ユニークなエピソードが満載です。

そして、日本の音楽シーンについて、その未来が楽しみになりそうなことも語られています。気になる方は是非本をご覧ください。

★ともに生きるための演劇
著者:平田オリザ



コロナ禍でコミュニケーションが希薄化したと感じる方も多いと思います。この本では、劇作家、演出家の平田オリザさんならではの手法を用いて、演劇ワークショップで実践した「対話する力」の鍛え方や成果を紹介しています。

演劇は、多少な他者とイメージを共有し、価値観の差異を認め、共同体を維持するために生まれた芸術です。
言葉への意識を高め、他者理解を深め、仲間とともに新しい価値を創り出すチカラが演劇にはあります。紹介されているコミュニケーションのノウハウは、演劇以外のワークショップ運営や学校の授業でも参考になりそうです。


さっぽろアートステージのパンフレットや、イベントチラシも配架しています。11月の1カ月間、札幌市内各所で開催される、演劇やアート、音楽イベントを紹介しています。札幌の芸術の秋を楽しんでくださいね!

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