開催場所:札幌コンサートホールKitara・大ホール 開催日時:11月11日(日)10:30〜17:00 参加人数:延べ2438人
11月11日(日)、中島公園にある札幌コンサートホールKitaraにて、さっぽろアートステージ2007「さっぽろスクール音楽祭」が開催されました。 このイベントは、全国的にとても高い評価を受けている札幌市内の小学校から高校までの19校、計795名の児童・生徒による音楽の祭典で、3回目となる今年は出演者のご家族はもちろん一般の方からの注目度も高く、開場前から並んで待つ学生音楽ファンの姿も多く見られました。
オープニングとして厚別東小学校・厚別東フォーレストリンガーズによるハンドベル演奏が行われ、第一部、器楽・吹奏楽の部が始まります。 小学校の演奏ではいわゆるブラスバンドのみではなく、リード楽器の合奏やリコーダー合奏などバラエティに富んだ顔ぶれに、大きな拍手が湧き上がります。 また中学・高校生の演奏になると、厚みのある音と、見せ場に散りばめられたさまざまなパフォーマンスに客席はぐいぐいと引き込まれていきました。
今回はじめての試みとして、第一部の最後に、新川、平岸、稲雲の3高校による高校吹奏楽の合同演奏が行われました。 126名という大人数による吹奏楽は、コンクールなどでもなかなか見ることができない規模で、札幌交響楽団の定期演奏会も行われているKitara・大ホールのステージが狭く感じられるほどでした。 3曲で15分にも及ぶ演奏ですが、事前の合同練習はたったの2回でした。一人ひとりの日ごろの努力はもちろん、学校の枠を超えてパートごとにリーダーを決めたりと、この合同演奏に向けての工夫をこらした練習を行ったそうです。 演奏中はステージ後ろの客席に金管パートの一部を配置したり、曲のクライマックスで全員が立ち上がるなどパフォーマンスも見事で、これまで聞いたことのない迫力のある音とすばらしい演奏に、誰もが圧倒されました。
午後の第二部に先立って、NHK全国音楽コンクール・中学校の部で2年連続3回目の金賞、全日本合唱コンクール全国大会で4年連続金賞を受賞した真栄中学校合唱部の皆さんに、上田文雄札幌市長より感謝状が贈られました。 表彰の後はNHKコンクールでの課題曲、自由曲が披露され、日本中を魅了した美しい歌声が響き渡りました。
続いて第二部・合唱の部が始まります。 大きなホールに緊張気味の小学生でしたが、その透き通るような歌声は聴く人の心に染み渡り、感動を呼び起こしました。 また中学生や高校生は、曲に合わせて手拍子・足拍子をうったり、振りをつけるなどの演出も加わり、耳はもちろん目でも楽しませてくれます。 年代に関わらず、それぞれの日々の練習に支えられた美しい合唱は、本当にすばらしいものでした。
最後は出演校による合同合唱です。 はじめに小学校3校、154名の児童が舞台に上がり「Let's search for Tomorrow」を歌います。小学生の美しい歌声に厚みが加わり、とてもやさしい気持ちになれる合唱でした。 そして、中学校2校・高校2校、計178名による合同合唱は、合唱に触れたことがある人ならば誰もが知っている「大地讃頌」です。 ゆったりとした女子生徒の歌声と、約60名にもなる男子生徒の迫力ある低音は、客席にいつまでも残る大きな感動を残し、余韻とともにスクール音楽祭は閉幕しました。