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TGR2023 大賞・神谷新人賞エントリー審査 選評

【大 賞】    劇団5454 「宿りして」

【優秀賞】    劇団こふく劇場 「ロマンス」

         弦巻楽団 「死と乙女」

【審査員特別賞】 長谷川恒希のひとり芝居実行委員会 

        「長谷川恒希のひとり芝居人間生活図鑑新作ツアー2023」

【神谷新人奨励賞】我等、敵モドキ 「惜しまれ応援」

 

今年のTGR札幌劇場祭エントリー作品はどれも素晴らしく、審査員の評価が僅差で並ぶ秀作揃いで、拮抗する審査となりました。

 

栄えある大賞には、劇団5454「宿りして」が選ばれました。

緻密な脚本のもと、細かな描写や台詞の面白さで客席を惹きこむ巧みな物語展開の作品でした。観劇歴や立場に関係なく誰もが観て楽しめるエンターテイメントとしてのわかりやすさだけではなく、様々なことを感じとれる作品であることが評価されました。

 

優秀賞には、2作品が選ばれました。

劇団こふく劇場「ロマンス」は、今に生きる私たちの何気ない日常の尊さや愛おしさを、直接的な言葉ではなく熟れた台詞として表現している作品でした。また、日本の伝統芸能や音楽、方言を巧みに取り入れ、舞台に豊かさと奥行きを持たせていることが評価されました。

 

弦巻楽団「死と乙女」は、現代社会に通じる多くの問題を提起する重厚な戯曲を、3人の役者が終始緊張感を持続させて演じ切りました。また、誰にでもわかりやすく、最後まで目が離せない見事な演出となっている点が評価されました。

 

審査員特別賞には、長谷川恒希のひとり芝居実行委員会「長谷川恒希のひとり芝居人間生活図鑑新作ツアー2023」が選ばれました。

短編で演じる中に、日常への洞察力とその再現、そして絶妙なユーモアで観客も一体となって楽しめる作品でした。演劇の純粋な表現性と娯楽性のバランスに新しい可能性を感じられた点が評価されました。

 

神谷新人奨励賞には、我等、敵モドキ「惜しまれ応援」が選ばれました。

メンバー三人の試行錯誤、作品創作に向かう熱量の積み重ねがしっかりと面白さにつながっていたことや、もう少し見たいと感じさせる構成など、非常にバランスよく創られていた点が評価されました。今後の札幌演劇会をリードする若手としての活躍に期待しています。

 

 

札幌劇場連絡会

 

 

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