ART STREET


美術展 まなざしのスキップ作品紹介2

札幌市民交流プラザでは、7名のアーティストの作品が展示されていますが、
その中から、SCARTSコートに作品が展示されている飯川雄大さんの作品を
紹介いたします

デコレーター倶楽部 -衝動をつくる-
Decoratorcrab -Intercepting Perception-

木材、塗料500×700×1100cm/2019

黄色い、大きな階段があります。登ってみてください。
高さはどんな風ですか?登りにくいですか?どこまで行けますか?階段からの視界
はどうでしょうか。思った以上に高いですか?
デコレータークラブは「擬態する蟹」という意味をもつ作品シリーズです。飯川は
伝達と情報の間に生じるズレや意味について、このシリーズで問いつづけてきまし
た。鑑賞者が絶対に全貌を捉えることのできない大きな猫や、鑑賞者が能動的に動
き、壁を押すことでギャラリー空間が広がっていく作品などがありますが、今回は
新作として、SCARTSコートに大きな階段を制作しました。大きな黄色の階段は、
見ると「登りたい!」という衝動が生まれます。しかし実際に登ってみると、階段
自体の段がまちまちで、登りづらかったり、つんのめるような感覚があったりしま
す。その体験は、おそらく一人ひとり異なるものです。階段を見るとき、人は日々
利用している慣れた階段の幅や、登りやすいものを想定しがちです。実際に登りだ
してみると、そこに大きなズレがあることを実感します。そのように、わたしたち
の認識はいつも視覚とともにあり、それによって、次に起こる体験を先に想定しす
ぎているのではないでしょうか。だからこそ、様々なズレや思い違いが発生してし
まいます。そもそも、この大きな黄色の物体は、本当に階段なのでしょうか。
たまには何も想定せずに、体感してみましょう。そして少し高い位置から回りをな
がめてみると、またいつもとは別の風景が広がっているはずです。

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